ARON 松岡です!!
最近、繰り返し洗って使える布製マスクをつけている方を、よく見かけるようになりました。
また、アルコール消毒液の品薄が続くなかで、“マスクの洗濯やさまざまな消毒に効果がある”という謳い文句で、アルコール以外の液体(次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウムなど)に注目が集まっています。
そこで今回は、「次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの有効性と注意点」「布製マスクを洗濯する場合の注意点」をご紹介いたします。
最近、話題になっている次亜塩素酸水。
インフルエンザウイルスの実験では、効果が見られています。
“ウイルスの膜”を破壊するという意味で、(新型コロナウイルスにも)同様に効果的だと言われています。
ただ、この弱酸性溶液(次亜塩素酸水)は非常に不安定な性質なので、使用時に“殺菌効果がある濃度なのか”ということを確認してください。
そうでないと、本当の効果が得られない可能性が非常に高いです。
次は、次亜塩素酸ナトリウムについて。
強いアルカリ性の漂白剤です。
まだ、“漂白剤の成分によりウイルスが死滅した”という実験はおこなわれていません。
強いアルカリ性(の製品)は手に付着するとぬるぬるしたり、皮膚が溶けたりします。
そういうものをウイルス対策やマスク洗浄に活用するのは、逆に危険があるかなと考えています。
漂白剤をマスクの洗濯に使うと、繊維の劣化に繋がることもあるので、現時点では通常の洗剤で洗うことが大切です。
“しっかり乾いたマスクを使用する”ことがポイントの1つです。
布マスクが湿っている状態だと、水の表面張力で(空気を通す)“繊維の穴”が塞がって通気性が悪くなります。
そうなると、マスクと顔の間に隙間を作って、空気が通るようにしなければなりません。
また、“布マスクを交換する”という考えの背景には、付着したウイルスの生存時間があります。
これを加味した場合、“マスクを洗ってから2日以上置いておく”“仮にウイルスが生きていたとしても、48時間で死んでしまうだろう”というタイミングで使うのが、1つの方法だと思っています。
ただ、“新型コロナウイルスは48時間で死滅する”というのは、1つの論文でしか証明されていないため、必ずしもすべてのケースに当てはまるということではありません。
現時点では、次亜塩素酸水の新型コロナウイルスへの有効性は確認されていません。
また、公的な調査機関が「次亜塩素酸水をスプレーや加湿器を使って噴霧(ふんむ)することについては、人体への安全性が科学的に確認されていないので控えてほしい」と呼びかけています。
また最近は、はずしたマスクを専用ケースやクリアファイルに入れる方が増えていますが、ケースをアルコール消毒する場合にも注意が必要です。
アルコールがしっかりと乾いてからマスクを出し入れしないと、マスクに染み込んだ高濃度のアルコールを吸い込んでしまう危険性があるので十分注意が必要です。
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